いい子悪い子、愛しい子 番外編 《ハイキュー!!》
第1章 マッキー奮闘記
「ん、あっ…貴大…くん」
「ん、何?お姉さん…」
店を出て、最寄りのラブホで仕事をするのはよくあること。でも、今日は・・・なんともやり切れねえ感じだ
「…どうしたの?」
「…なんでもないよ」
四十路そこそこのこの女を楽しませるのが俺の仕事
それをもう7年・・・いや8年になるのか。目立った変化もなく、ただ女が代わる代わるやってきては俺にこびて・・・
なんか、最近つまらなくなってきた
及川がいた時は、あいつに負けないようにとかちょっとの闘争心で毎日楽しかったけど今は・・・なんにもねえ
「…クソ」
「えっ…貴大君?」
「…ごめん、なんでもないよ…」
そう隠して、俺はまた女を抱く
好きでも無い女を・・・
そうか、俺・・・女を好きになったことがないからか・・・
さっき松川に夜琉の話を聞いてからずっと思っていたのはそれだ
及川も岩泉も、好きな女のために行動した
でも、それでも2人共後悔も何もしていない
俺もそんな風に・・・恋でもすれば・・・
「貴大君!!」
「えっ…」
「…今日どうしたの?」
「…ごめん、今日は帰る…」
お姉さんが俺を止めるけど、俺はホテル代とお姉さんを置いてホテルを出た。
恋か・・・
俺の知らない感情だ・・・