いい子悪い子、愛しい子 番外編 《ハイキュー!!》
第4章 四つ葉のクローバー
リビングに入ると、テーブルにはすでに料理が並んでいた
「おぉ!!ローストビーフ!!」
『作りました!!…といっても初めてで自信ないですけど…』
綺麗に盛り付けられたローストビーフにサラダ、湯気を立てているトマトスープと、クリスマスらしい料理が並べられていた。
あと、どこで買ったのか分からないワイン・・・
「おい、これどした?」
『あっ、これですか?…フフン、及川さんが隠していた高い奴見つけちゃいました!!』
「でかした!」
さすが及川というようなワインの銘柄だった。5大シャトーに入るやつでうちにも置いていないような奴。夜琉が着替えをしている間に俺がワインを開けてしまった。
『じゃあ、たべましょう!』
「あぁ…ってお前、ジュースとかねぇの?」
『えぇー、あたしもワインがいいです。』
「ダメだ。ジュース持ってこい」
夜琉はムッとしているけど強制的に炭酸ジュースを持ってこさせた
俺のワインと同じグラスに炭酸ジュースを入れてお互いで乾杯をする
「コレすっげえうめえよ!!」
『ホントですか!?よかった~。最近岩泉さんが作っちゃうからあたし全然作れなくて~。この前も…』
そっから、夜琉の阿吽共の愚痴が始まった
ファッション関連にうるさいモデルになった兄の及川、学校面や生活面で小言の多い父親もとい母親の岩泉・・・
『ホント、あの人達おせっかいなんですよね…』
愚痴の中に少しだけ惚気が入る
・・・片思いしている時と似た感情になった
好きな相手が仲のいい友達のことを言っているのを聞かされている・・・
なんだかムッとしてしまっている自分がいた
彼氏は俺なのに、ただの親であるあいつらなんかに・・・