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いい子悪い子、愛しい子 番外編 《ハイキュー!!》

第3章 無気力トライアングル


イタチ・・・聖臣は、何かあるたびに俺に張り合ってきていた。
武術でも柔術でもとにかく2人で張り合っていた。


「お前、主席にでもなる気?」


聖臣が絡んでこないときは賢二郎が絡んできた
ちなみに賢二郎は、ハクと名乗っていた。


「別に、あの主席がうぜえから。お前こそ、楽しくなさそうだな」


「まぁ楽しいとは思ってねえよ。教科書に書かれた術にセンセイが教える講義。どれもつまらねえ」


「確かにな…」


それでも、ハク・・・賢二郎は割といろいろ話せる相手だった。毎日の愚痴や文句、情報交換等も・・・


「おいお前ら…」


俺と賢二郎が話していた時、聖臣が話しかけてきた
いつも見たく喧嘩腰ではなかったが、警戒せざる負えない空気をかすかに感じた


「…1分前と7分29秒前にそこの廊下を通ったのは誰だ」


聖臣が賢二郎と俺を交互に見てそんな質問をしてきた。
これは、SSに入学するときの採用試験でされた質問に似ていた。

採用試験は記憶力、観察力、洞察力を試される質問が次々出され、それに臨機応変に答えなければならなかった


「…1分前は、隣のクラスのジョイ。あくびをしていてそこから考えておおよそ睡眠時間は4時間。」


「7分29秒前は、社交ダンス講師のお〇婦人ことエリザベス講師。東側から来たことを想定すると、3期上の先輩方のダンスレッスンがあったと思う…おそらくタンゴ。お〇夫人の頬に汗が流れていた上にメイクがはがれていた」



と、いつ見てたんだという情報を賢二郎と同時ぐらいに言い当てた。清臣はその話を聞いてふーんと言っただけだったが、少しして俺達にそれぞれメモを渡した


清臣は、それを黙って渡してどこかへ行ってしまった
メモには〈6月12日 12:00 ○○倉庫〉とだけ書かれていた。スパイにはよくあるらしいパターン。これを信じるか信じないかは自分次第。それで大きな成果を得るか命を失うか・・・


「…。暇つぶしにはなるか?」


「お前と同じ考えなのが気に入らないが…異論はねえ」


俺と賢二郎は、合意の上で聖臣の話に乗ることにした


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