いい子悪い子、愛しい子 番外編 《ハイキュー!!》
第3章 無気力トライアングル
座敷の中を覗くと、中で白布さんが一人でお酒を飲んでいた。お刺身や揚げ物の他に、なぜかシラスがたくさん並んでいた
「遅い。もっと早いかと思ったのに…。また会ったな小娘」
『こ…こんばんわ…』
「んで、なんでお前がいるんだよ」
「なんとなく、ここにいたらお前来そうだと思ってな。…聖臣に会ったんだろ?」
そこから先は、あたしの知らない話だった
でも、さっきから2人の話す会話の中にはずっと佐久早さんの名前があった
「へい、生とコーラな。これは通しな」
さっきのおじさんが中ジョッキのビールとコーラと、小鉢に入ったお漬物を持ってきた
それに軽く会釈で返したら、おっさんはニカッと笑って出て行った
『あの…京治さん。今日はどうして…』
「ん~、夜琉ちゃんにいろいろ教えてあげようかなってね。俺達の昔話」
京治さんの昔話・・・すごく興味ある
何度かうっすら聞いていたけど、京治さん達も昔は危ないことをしてたって・・・
しかも黒尾さんよりもやばいこと・・・
『…し、白布さんも?』
「俺は別に…京治が言うだろ」
と、あたしに関しては無関心そうだった。相変わらず・・・
「じゃあ俺が賢二郎の恥ずかしい過去とか教えてあげる。あのね…賢二郎ってね…」
「やめろ」
なんだかんだ仲がいいみたいで、2人の戯れをほのぼのという気持ちで見ていたけど・・・
話を聞いた途端に、その感情が一気になくなった