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いい子悪い子、愛しい子 番外編 《ハイキュー!!》

第2章 変わるために


遺骨を持って、再びタクシーに乗ったあたし達
向かっているのは、あたしのお母さんとお父さんがいる霊園
奇しくも入畑さんのお寺の近くだった


霊園の中を及川さんと2人で歩いた

あたしが紫乃さんを持って、及川さんは水と花を持っていた。入畑さんが気を利かして渡してくれた菊の花だった


霊園を歩いている間、あたしはずっと紫乃さんを感じていた。思った以上に重いこの箱の中にあたしを生んでくれた人、及川さんや牛島さんを愛した人・・・及川さんや牛島さんが愛した人がいるということを感じていた


『ここです』


なんて書いてあるかは分かんないけど〈天川家〉と書かれた墓石を見つめた。なんか、母さん達に会うのいつぶりだっけか・・・あっ、高校入学の時だ


『…久しぶりお父さん、お母さん。あたし、今保育士目指しているよ。今勉強中』


とりあえず、ここに眠る父と母に近況報告をした。
その後ろから及川さんが墓石に声をかけた


「お久しぶりです、朝紗さん。あれから20年近く経ってしまいました。申し訳ありません…。」


今思い出したけど、及川さんはあたしの名付け親だったっけ。紫乃さんがあたしを生んで、及川さんが名前を付けて、お母さん…朝紗さんが育てて・・・


改めて、あたしは本当にたくさんの人のおかげで生きられているんだと実感した



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