いい子悪い子、愛しい子 番外編 《ハイキュー!!》
第2章 変わるために
「夜琉、何かあれば連絡してくれ。いつでも力になろう」
『ありがとうございます。あっでも、サロンのお金は自分で払いますから…』
牛島さんとようやくアドレスを交換して、今後もいろいろ関われるようになった。サロンに関してはどうも納得してないみたいだけど・・・
「夜琉ちゃん行くよ!!」
及川さんはそんなあたし達を遠くでブスくれながら見ていた。タクシーを捕まえてくれたみたいで早く来いと急かした。すると、あたしよりも先に牛島さんが及川さんの前に踊り出た
「及川…今度、食事でもしないか?いろいろ話してみたいことがある。…紫乃さんの…話とかをな」
おぉ・・・牛島さんがめずらしく照れている!!
これはレアだと思った時、及川さんが大きなため息をついた
「お前と食事とか、どんな地獄だよ」
『ちょっと及川さ…』「まぁでも!?」
相変わらず及川さんはへそを曲げている
だからあたしが仲裁に入ろうとしたけど、それは必要ないとすぐに分かった。・・・だって、
「ウシワカ野郎がどうしても俺とご飯行きたいって言うなら、行ってあげなくもないけど?」
及川さんはただ、素直じゃないだけだったから
「…フッ。あぁ、俺はお前と食事がしたい。また連絡をする」
と言って、牛島さんがビルの中に入って行った。あたしは牛島さんの背中に頭を下げて及川さんが捕まえてくれたタクシーに乗った
「あれ?ってか俺あいつの連絡先知らないんだけど?」
『牛島さんは知ってますよ?白布さんが仕入れてきたからって』
「個人情報の漏洩…って、絶対国見ちゃんだな~…」
あぁ~!!と項垂れて及川さんは運転手さんが座っているシートの後ろに頭を当てた
タクシーはどこか町はずれの方に向かっている
及川さんに『どこに行くの?』って聞いても教えてくれないし、「行けば分かるよ」としか言ってくれない
タクシーは、40分くらいかかって郊外のある場所に着いた
それは、どこかのお寺だった