いい子悪い子、愛しい子 番外編 《ハイキュー!!》
第2章 変わるために
「う~んやっぱり夜琉ちゃんはそのドレス似合うと思っていたのよね~。あと及川もやっぱ白のタキシード似合うね~。ムカつく~」
自分で着せといて・・・と、あたしときっと及川さんも思った。
社長室に連れてこられたあたしと及川さんは、なぜか菅原さんのマネキンをさせられていた
あたしは白い(正確にはミルキーベージュ)のドレスを着て、及川さんは白いタキシードを着せられた
「はいこっち来て~。」
と、通されたのは社長室内にあった写真スタジオを思わせる場所。いつの間にか縁下さんもいて、大きな機材の準備中だった
「んじゃ今から始めるわよ」
『えっと…菅原さん。何するんですか?』
「いやね~、モデルよモデル♡来月に新しいウェディングドレスのブランドをあげるからそれのね。若いカップルのモデルを探してたからちょうどよかった♡」
と、菅原さんは初めて会った時とは全然違って楽しそうだった
及川さんは、菅原さんにお礼を言いに来たからいつ言い出そうかとずっとソワソワしてる
「じゃあ始めるわよ~」
「あのさ、スガくん」
「及川動くな!!!今の体制よかったのに!!!」
すごい剣幕で怒る菅原さんに及川さんですら臆してしまっていた。
いくつものポーズのリクエスト、視線の誘導、着替え・・・などを延々と3時間はやっただろうか・・・
凄く疲れた・・・
本業のモデルさん達はこれを毎日やっているのかと思うと、尊敬できる
「お茶どうぞ」
『あっ…ありがとうございます、山口さん』
ソファでぐったりしていたあたしに山口さんがお茶をくれた
氷が入っている冷たい奴でのどを通って胃まで届くと全身に冷気が走るみたいで心地よかった
「スガくん!!!」
ソファで休んでいるあたしとは裏腹に、及川さんは黒いタキシードのまま菅原さんを見下ろしていた。
及川さんは、本業のモデル並みに撮影をたのしんでるっぽかったけど・・・