• テキストサイズ

いい子悪い子、愛しい子 番外編 《ハイキュー!!》

第2章 変わるために





*****


応接室に残された及川は、木兎にデコピンを食らったおでこを擦った。木兎は大笑いの末に大きなソファに腰を下ろした


「及川、俺別にお前を許してるわけじゃねえからな」


「…分かってるよ」


「…お前、夜琉と岩泉には礼は言ったのか?」


「えっ…」


「はぁ…金出すことしかしてねえ俺よりも、そっちの方が大事じゃねえのかよ」


木兎が及川に事のことを説明した

及川が収容されてから、夜琉と岩泉はいろいろなところに頭を下げて回ったと・・・


「夜琉を危ない目に合わせた挙句、うちの部下に大けがさせたお前のためなんかに金なんて払いたくなかったが…夜琉がほぼ毎日岩泉と俺のとこにきて頭下げたんだ。『及川さんを助けてください』って」


「・・・。」


及川はそのまま黙ってうつむいた

2人には、感謝なんてしなかったから。
したとすれば、謝罪だけ


「…もちろん俺に謝るのも当然だ。お前から謝ってこなかったらお前を殴りに行くとこだったからよ。」


そこまで言って木兎はまた立ち上がって及川の前に立った
ちょっとだけ高い視線の木兎を少しだけ見上げた及川は、今にも泣きそうだった


「おい泣くなよ、俺別に怒ってるわけじゃねえんだからよ」


「うん、ごめ…」


「怒ってねえけど納得はしてねえ!!だから今度、奢れ。高ぇ酒な」


木兎がいつもの笑顔を見せた時、及川さんは安心した
そのあと腹パン食らったが・・・




*****


コンコン・・・
「木兎さん、よろしいですか?」


「あぁ、待たせたな」


数十分経って、京治さんとケーキ作りを終えてあたし達は応接室に戻ってきた。

京治さんにドアを開けて入ると、なんだか及川さんと木兎さんなんか仲良さげにはしゃいでるけど・・・何があったんだ?



/ 69ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp