いい子悪い子、愛しい子 番外編 《ハイキュー!!》
第2章 変わるために
カシャッ!!
『カシャ…?』
「ブッハッ!!レア写真ゲットーー!!及川が超真面目な顔してるーー!!」
ヒィヒィ言いながら木兎さんはスマホ片手に大はしゃぎだ
なぜか及川さんが頭を下げたシーンを写真に収めて楽しんでいた
「なっ!?ぼっくん!!俺は真面目に…」
「そういうのがレアだって言ってんだよ」
及川さんが木兎さんを睨むと、木兎さんが今度は及川さんのおでこにデコピンした。いや・・・デコバチン!!だな・・・
「痛ッッたい!!なにすんのさ!!」
「赤葦、ちょっと夜琉連れて外出てて」
「分かりました。ってことで夜琉ちゃん、今ケーキ焼いてるんだけど、飾りつけ手伝ってくれる?」
『えっ…はい、大丈夫ですけど…』
そう言って京治さんはあたしを連れて応接室を出た。
出るときに及川さんの顔を見たけど、まだおでこが痛いみたい・・・
『あの…京治さん、木兎さん達大丈夫ですかね?』
「大丈夫だよ、あの人意外としっかりしているからね。稀に」
稀に・・・
まぁそんな気がするけど・・・
『・・・。』
「そんなに心配?」
心配というか、気になるというか・・・
よく分かんなかった。
「…ねぇ夜琉ちゃん、今度の週末空いてるかな」
『えっ、あぁ…大丈夫ですよ。受験まではしばらく時間ありますし』
「…じゃあその時、一緒にご飯行かない?」
『えっ…!?』
「…いろいろ教えてあげる♡」
えっ…
京治さんのその笑みが、ちょっとドキッとしたけど・・・なんとも妖しい顔だった