第2章 人っていうのはそうそう変われるもんじゃない
どうしてこうなった
生クリーム買いに来ただけなのに・・・!!
「この女の命が惜しかったら天人をさっさと追い出しやがれ!」
最悪だ
攘夷志士か・・・
野次馬も集まってきたしなぁ
さて、どうしよう。
「そこまでだ。」
黒い洋装のお兄さん方が現れた。
なるほど、あれが噂の真選組か。
「あら、銀時」
「人質に取られてる割には元気そうじゃねーか」
「知り合いか?万事屋」
「まーね。羨ましいかい?童貞くん?」
「童貞じゃねえええええええ!!」
過激派攘夷志士を目の前にして繰り広げられるコント。
自分を取り押さえている手の力が強くなったのを感じた。
「お前らふざけんじゃねえ!こいつがどうなってもいいのか!?」
「待てっ!大人しくしろ!」
たじろぐ土方に総悟はまとめてバズーカ撃ってもいいかなどと聞いている。
その様子を見てなつきは不安を覚える。
(この人ら警察だよね?)
「銀時ー」
「てめぇも呑気に喋ってんじゃねえ!」
そういって攘夷志士はさらになつきを締め付けこう言った。
「へっ、いい女だな。公衆の面前で犯してやってもいいんだぜ」
「・・・・」
反吐が出る、とはこういった事なのだろう。
銀時がこちらを見ている。
ある1点へ視点を向けると、彼はどうやら察したようでニヤリと口元に笑みを浮かべた。
「おい、万事屋、何しようとしてんだ」
腰の木刀に手を当てる銀時を見てやめろと言った表情を示す土方。
「そこのモジャモジャ!それ以上前に出たらこの女ひんむくぞ!」
「おー、やれるもんならやってみやがれ。ま、俺はこっから先には行きませんよ〜」
「はっ!とんだ腰抜けだな!」
「だが、その女には、注意しやがれっ!!!」
そういって自身の木刀を投げつける銀時。
「なっ!?」
驚く攘夷志士の一瞬の隙を見て拘束されつつもその木刀を受け取るなつき。
「ナイス。銀時。」