第1章 どんな女にも棘はある
「生きていたのね・・・・」
「・・・・てめーもな」
店の奥から現れた女性と自分たちのリーダーを交互に見る新八と神楽。
「お知り合いですか?」
「黙ってな新八。こういうやつは大抵昔の女って決まってるアル」
「この子達は?兄弟には見えないけど・・・・」
失礼なことを言う神楽を気にすることもなく問うなつきと呼ばれた女性。
「従業員だよ。新八に、かぐら・・・・」
神楽を紹介しようとした銀時であったがくちごもった。
「神楽ちゃんは天人なのね」
それを察し、続けるなつき。
「初めまして。新八くんに神楽ちゃん。私は柳守なつき。あまり大きい声では言えないんだけど昔は攘夷派でね、だからこの男は紹介を躊躇ったのよ。でも今は違うから安心してね。」
ニコッと笑顔を振りまく優しそうな女性、それが新八と神楽にとってのなつきの第一印象だった。
「テンチョー、オ客様デス!」
「お、サトシくん、今行くね。
銀時、またゆっくりお話しましょ。」
サトシくんに呼ばれ接客に向かう彼女。