第7章 男と女 ※
体が熱いのは暖炉で燃え盛る炎のせいだろうか。
それとも、ビアンカと初めて交わす口づけのせいだろうか。
想いを告げ、ひと度その体に触れた途端。
今までより更に愛しさが増す。
ビアンカの唇に触れたまま、細い体を優しく抱き締めてみる。
こんなにも華奢な造りをしていたのかと、今更ながら驚く。
一緒にベッドで寄り添った夜―――あの頃は、まだ背丈も同じくらいだったはず。
それが今は、リヴァイの腕の中にすっぽりと納まってしまう。
触れるだけのもどかしいキスを何度か繰り返していると、ビアンカの瞳がボンヤリとリヴァイを見つめた。
髪に手を移してひと撫でし、もう一度口づける。
甘噛みするように柔らかな唇を包んだ途端、ビアンカの体が強張った気がした。
怯みそうになる。
このまま先を行っていいものか迷い、小さく息をつくリヴァイ。
するとビアンカは、彼を求めて首筋に腕を絡ませてきた。
拒絶されてはいないのだとわかりホッとしたのも束の間、今度はビアンカの方から唇を押し当ててくる。
快感を煽っていくのは、甘さすら感じる柔らかな感触。
そして、唇が離れる時に鳴る厭らしい水音。
甘い口づけがもたらす興奮と、腕の中の女を思う愛しさ。
もう、どうにかなりそうだ…。
次第に濡れた舌先が唇に触れるようになり、リヴァイは口内深くまでそれを挿し入れた。
「はあっ、んっ…」
ゆっくり動かしてみれば、ビアンカは小さく息を漏らし始める。