第10章 昔話〜濵田崇裕〜 *
手を掴んでしまえば、
俺の人生、淳太も巻き込むことになる
そうすれば不幸だって巻き込むことになるだろう
俺。
支える自信がなかった。
淳「俺、濵ちゃんとなら毎日楽しいと思う。
辛いことも2分の1、めっちゃええやろ?」
崇「…でも俺」
淳「不幸な事ってさ、個人差やん?やっぱり
でもさ、そんなのを乗り越えるために必要
なのは支える仲間やと思ってんねん俺!
濵ちゃんを支える仲間に俺、なりたい」
ダメかな…。
不安そうで、でも真剣で。
崇「ありがとう」
そうして淳太の家に
引き取られることになった俺は、
後に5人と出会うことにもなる。
淳太の気まぐれ、というか。
よう分からんけど暖かい心ってやつ?
施設で出会った奴らを
淳「濵ちゃんこいつな〜…」
なんて、楽しそうに話す。
根っからええ奴なんやなって思う
オトンの仕事継ぐために必死になりながら。
崇「はは、またそいつ〜?」
淳「ちゃうねん、こいつさぁ」
俺、こいつの手を掴んでへんかったら
今頃どうなってたんやろ。
施設で独りぼっちのままやったんかな?
訳分からんまま、
変な道歩いてたんかな。
淳「濵ちゃん?」
崇「あ、ごめんごめん。今行く!」
ありがとう、淳太のおかげで
オトン俺な。
大切なやつができてん。
すっげえ、イイヤツでさぁ
俺の事をカッコええって言ってくれんねん!
また、幸せになれるねんで!俺…
これは、
俺ら8人が出会うまでのお話。
濵田崇裕(10) 終了