第6章 Q.あいつは誰だ!
放課後、いつものように
智くんたちが来るのを望と待ち中。
それにしても望なんだか変…。
目をギラギラさせてるし、
なんか警戒してるみたいで。
「ねえ、望なんかあったの?」
望「え?なんで?」
「変だよ」
望「んなことない!」
うーん…。
まさかとは思うが、
りょーくんのことだろうか。
友香が呼び出された事を話したら
望、飛び出してったって言ってたしなぁ。
しばらくしてHRを終えた智くんたちが
教室に来たのだけど…。
智「…。」
「なんかキレてない?」
流「亮ってやつが来たからやで」
「りょーくん?」
望「馬鹿にされてん、やからキレてんの」
なるほど…。
どんな馬鹿にされ方されたか、
大体想像できる…
「智くん、機嫌直して」
不機嫌な顔の智くんに声をかける。
智「ちっちゃいって、鼻で笑われてん」
智くんは昔から小さいと馬鹿にされるのが
とても嫌いだった。
今でも周りは背が高いヤツら(望と流星くん)
がいるから余計にだ。
智「あいつ嫌いや」
むう、と頬を小さく膨らませ
そっぽを向く智くん。
「私は背が低くても好きだよー」
ホントだもん
智「ほんま?」
「目線が近いと親近感湧くでしょ?」
智「褒めてる??(笑)」
「褒めてるよ!だから怒んないで」
気にしないでいいのに。
少し機嫌の良くなった智くんと
警戒心バリバリの望と
早く帰りたげな流星くんと教室を出た。