第3章 失恋
望「昔さ、が流星と喧嘩してさ
流星くんなんか嫌い!って飛び出した事あるやん」
「ああ…あったね」
望「ほんまにどっか行って皆で探し回って
流星なんか泣きじゃくりながら探したし
でも、俺がたまたまここに来たらおってさ」
そうだったっけ、
あんまりよく覚えてないや…
望「そん時に、ああ、俺こいつのこと、
自分が盾になるぐらいの覚悟で
守ったらなあかんなって、そう思ってん」
「でもそれ…、小学生の時でしょ?」
望「独りぼっちだった俺にも、にも。
守ろうって思う理由はそれで充分やろ?」
昔は、まだ小さくて、
可愛らしい顔つきだった望
隣に並ぶことで実感する、
大きな大きな距離感
でも望はそんなこと無かったんだなぁ…
望「ほら帰ろ。遅なるとさ…ほら!
智洋とか照史くんとか心配するから」
「でも目が腫れちゃったし…」
望「適当な嘘つけばええやん」
「どんな嘘…」
望「俺に泣かされたでええやん」
ほら立て!と
無理やり引っ張る望
そんな嘘、つけるわけないじゃん
望「ええねん!」
「よ、良くないでしょ…」
望「俺さ、の事守るためやったら
悪者にだってなれんねんで?
例え、嫌われるようなことだって出来るで」