第3章 失恋
『なーあ。ええやん、お願い』
忠「え〜どないしよっかなあ〜」
それでも突きつけられた現実は
そんなに優しくなんかなかった。
ああ、本気だったって実感した
溢れ出る涙が嫌に自覚させる。
締め付けられるぐらい苦しい心
どうしたらいいか分からなくて
持ってたカバンの持ち手をぎゅ、と
握りしめ、学校を飛び出した
なんだ、恋なんて。
幸せなんかじゃなかった。
何もしていないのに
こぼれる気持ちだけが苦しめる。
夕暮れ、太陽が沈む。
落ち込むといつも河川敷に来ては
1人でぼーっと考え事をした
「…はは、泣きすぎて目が痛いなぁ」
このまま帰ったら、
智くん心配しちゃうかな。
望にはきっと馬鹿やなって言われるな
チャラ男なん分かっとって
好きになんかなるやなんて…ほんまあほ
「…っ」
好きになるって苦しい。
好きになるって辛い。
好きになるって、不幸せだ…