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あなたと愉快な仲間たち

第3章 失恋







誰かが噂をしていた。

『あの人は女誑し』
『好きになった所で本気になんかされない』



好きになったって、
それは自分が傷つくだけだよねって



それでも誰も、

好きになってしまったら
どうしたらいいのかは教えてくれなかった。




理由なんてなかった。

きっとそれは、一目惚れに等しいと思う。



一目見て、ドキドキしたのを覚えている。

ただ、時々すれ違うだけ。

楽しそうに談笑してるのを見て
ああ、幸せだって自己満足に浸って



別に、それだけで良かった



時々、ちゃんって呼ばれて
優しくしてもらうだけで。満足だった。



彼は一つ上の先輩だった。


顔は整っていて、男女共に
友人はたくさんいた


周りに誰かしらいたぐらいの人気者



大倉忠義、そう聞いたらこの人だと
すぐ分かるぐらい名がしれていた彼は



女誑し、

広く知られたその噂は、
常にたえなかった。





それを知っていても、


私は別に何も思わなかった。
きっと片思い程度でもいいって

考えていたからだと思う。




手を伸ばしたところで、

掴んでくれるだなんて思っていなかった。





恋なんて、きっとこんなもんだって、


そう思っていたんだ





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