第17章 君を初めて遠ざけた日
珍しくのんちゃんが俺らとは別に、
と2人で登校した。
淳「はよ食べや。遅刻すんで」
流「その時は送って」
淳「嫌やわ、大学に行くのに遠回りやし」
てかもう行くわあほ、と
笑いながら上着を着る淳太くん。
その横でパンをくわえたまま、
うろうろするしげ。
崇「あほぉ、汚いわ。座って食えや」
大「おへほイヤホンしはへん?
(俺のイヤホン知らへん?)」
流「それなら望が借りてったで」
まじかよお〜と
くわえてたパンを取る。
淳「神ちゃん大丈夫?」
「んへ?大丈夫やで」
淳「ほんまの事って些細なことにあんねん
それに気づけばほんまの事が分かると思うで」
俺の心を見透かしたように、
そう言って「行ってきまあす」と行ってしまった
流「神ちゃん、俺らもはよ行こうや」
「あ。ほんまや」
大「気をつけてなあ」
崇「おまえは早く食えや!!!」
照「俺らもう行く準備出来たで」
大「あああ〜〜待ってぇ」
騒ぐ3人を無視して
俺と流星も家を出た。
家を出て感じる寂しさは、
今日が特別ではない
このところずっと感じていて。
流「望がな、言うてた
お前らにだけは気づいて欲しかったって
意味わからんかったけど分かる?」
「俺らにだけは…気づいて欲しかった…」