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あなたと愉快な仲間たち

第17章 君を初めて遠ざけた日





照「…何泣いてんねん」

よしよし、とすべて知ってる照史くんは

布団で顔を隠す私の頭を
ただ優しく撫でた。


「…なんっ、でもない…」


気づかないで。この弱さに。


弱くないよ、1人でも平気だし
今までもこれからだって大丈夫だから。


だから、だから…


そんな可哀想な人を見る目で見ないで



照「強がる人ってさ、自分の弱さを
他人に気づかれたくないんよな〜」

そう切り出した照史くんは、
自分も強がってたと言った



照「必死に分厚い壁作って気づかれへんように
ヘラヘラ笑って大丈夫大丈夫って言うてる。
でも、ほんまは全然大丈夫なんかやないよな
助けて欲しくて、安心したいんよな」


それは、私に言われているようで

なんだか納得できる事だった


照「でも、強がることって、
なんっもええ事なんかないんやで」
「…」
照「俺にだけでも頼ってや、寂しいやん」


約束やで、って小指を立てる
それに私の小指も絡める

指切りげんまん〜と

子どもじみた歌を歌う照史くん。



「学校なんか行きたくない。
あんなところ、楽しくなんかない」
照「いじめられてんねやろ」
「うん…。」
照「俺は高校やしな、どうにもなぁ
神ちゃん達はどうにかしてくれるんちゃん」
「大丈夫大丈夫」


なんとか、するからなんて
また強がって。


でもこの強がりだけは、

照史くんは否定はせずに
無理すんなよとまた優しく撫でた。







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