第16章 好きだと気づいて。
ーー望side
なんや、めっちゃイライラする。
自分が望んでしたことなのに
思い通りになるたび苛立ちが募る。
智「望、ええ加減にせえよ」
「は?」
智「のこと。避けるのやめたれよ」
どうせ理由もないくせにさ、と
言うから腹たって。
うるさい、と突き放す。
「お前らに言うたところで意味無いし」
智「そうかもやけど…
ぎくしゃくするからやめろって言うてんねん」
「…いらいらすんねん」
あいつを見ているとイライラする。
人見知りなくせに色んな人と仲良くなって、
周りに誰かしらいて
みんながに構いたがる。
だから腹が立つ。
それが男ならなおのこと
智「気持ちは分かるけどなあ〜。
どうしようもないやん、それ言い出したら」
「だから離れるねん」
智「ん…?は?」
「もう、辛い気持ちになりたくない」
一緒にいてこんな苦しくなるのなら、
苦しくなって傷つけてしまうのならば、
俺はから離れた方がまだいいと思うから。
崇「それはちゃうと思うぞ〜」
黙って聞いてた濵ちゃんが、
マジな顔してそう言った
崇「逆で考えてみ?」
「ぎゃ、く?」
崇「から避けられたり、
ご飯食べるんも登校するのも別になったら
望やったら、どうおもう?」
「いや、や…めちゃくちゃいや。
嫌われたんかなって……思う…」
崇「そういうことやろ?」
俺、のこと傷つけたんや。
理由も無しにいきなり避けたら
当たり前よな、傷つくのなんて…
崇「苦しみから逃げたいから避けるなんて
そんなの弱虫のヘタレがすることやで」
お前はそうやないやろ?、
濵ちゃんが、微笑む