第15章 独占欲と喧嘩
野菜を吟味する淳太くんとは別に、
今週のお菓子やお水やお茶など
色々と買い出ししなきゃ。
晩ご飯の買い出しは淳太くんに任せるとして…
「このお菓子は大毅好きだよなぁ…
照史くんはこれだね、望と取り合いになるから
少し多めに買ってもいいよね…」
章「ちゃんっ」
「章ちゃん!」
やっほ!と手を振りながら
駆け寄って来たのは章ちゃん。
ひょこひょこして可愛いなー!
章「まさか、ちゃんに会うとは」
「たまたまね。ここがいいって、
淳…兄が言うからここにしただけだよ」
章「そのお兄さんどこおんの?」
「野菜選んでるよ」
章「なら俺もちゃんと
買いもんしてええ?どうせ俺の終わったし」
片手にぶら下がる袋には、
調味料少しと洗剤が入ってた。
「うん、まあ別にいいけど」
章「そういや望は最近どうしてるん?」
望?
と聞き返すと、笑顔のまま
大きく頷いた。
「さあ…。最近はあまり話さないから」
章「え!珍しいな、喧嘩中?」
「喧嘩なんかしてないけど…」
やっぱり、なにかしたのかな…
章「やっぱり望、最近おかしいよな?」
章ちゃんも少し戸惑い気味で。
望が最近おかしいのは
章ちゃんも少し感じていたみたい。