第12章 昔話〜重岡,神山,藤井〜 *
崇「おい淳太!また1人で…」
照「好きやなあお前〜」
ヘラヘラ笑いながら出てきたのは、
背の高いなで肩とポチャっとしたヤンキー
淳太くんの知り合いみたい。
淳「こいつら俺の家族」
照「桐山照史です」
崇「濵田崇裕ですっ!!」
「重岡大毅です」
智「神山智洋です。」
流「藤井りゅーせい」
ぶっきらぼうに言い放つ流星は、
眠そうに1つあくびをする
淳「施設長には話通しとるから。
荷物まとめたらそこの車んとこ呼び来て」
照「手伝ったれよ〜、なあ?」
崇「ほんまやで。けちやなお前」
淳「うるさいわ!オトンに電話せなあかんねん」
ほんまにええんやろか?
俺ら3人なんて、
困らへんの?ほんまに…
戸惑う俺らとは反対に、
濵田さんと桐山さん、は
さっさと施設の方へ歩き出すし。
智「ほ、ほんまなんかな?」
流「んーまあ、ええんちゃうー」
「流星は呑気やなぁ、売り飛ばされたら
俺らえらいことやで?」
流「そうなったら噛み付くから大丈夫」
智「あほやなあ〜〜」
あほ言うなや、と
眉間にシワを寄せ不機嫌になる
流「それに照史くんも濵ちゃんも、
ここの施設に居った人やん?大丈夫やろ」
「へえ〜よう知っとるな?」
流「ノゾムに聞いてん、このまえ」
智「だれそれ」
流「新しく来たチビ。小瀧望」
「あー。よう面倒見てたあいつ?」
流「ガリガリやから心配でなぁー」
珍しい、他人との交流は
極端に拒んでた流星が面倒見てたなんて
今日、晴れとるけど雨降るかもなあ?
照「お前ら何してんねん!」
崇「勝手に荷物持ってってまうぞ!」
もしも淳太くんと出会わなかったら。
もしも淳太くんが俺を見つけなかったら。
きっとずっと3人一緒なんて
まるで夢みたいなこと起きへんかった。
智「ふふ、なんやねんあいつら」
流「ほんまやで、なあ?しげ」
2人が笑顔になることなんて、
もっともっと奇跡に近いのかな?
「ええやん!楽しそうやで!!」
楽しいことは楽しんだもん勝ち!
3人だけより6人で、6人よりもっともっと!
楽しい世界に1歩踏み出した俺らの物語。
重岡大毅(8).神山智洋.藤井流星(7) 終了