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あなたと愉快な仲間たち

第12章 昔話〜重岡,神山,藤井〜 *





淳「大切な友達ほど傷つけたくなくて
戸惑うかもしらんけど。言わなあかんで?」
「…聞いてくれるかわからへん」
淳「そん時は無理やりでも聞かしたれ」


な!がんばれしげ!

といつの間にか愛称で呼んでいる



智「…しげ」

「…っ!神ちゃん、と流星!」

流「ごめん。無視したり避けたりして」
智「しげが離れてってまうって思ったら
すごい寂しくなってイライラしてもうた」


悲しそうな顔をして、
目をキョロキョロさせる


「俺も2人の気持ち、ちゃんと聞かへんくて
ごめんなさい、凄く一方的やったなぁ…」


智「何言うてんねん、しげはさ、
子どもっぽい感じやけど実は大人で優しいやん?
そういうところが俺、すっごい好きやで」
流「閉鎖的な俺らを馴染まそうとしたんやろ?」


ありがとな、と笑う流星に
照れくさそうに笑う神ちゃん。

2人に伝わっていた俺のほんまの気持ち。


じわじわ込み上げ何か熱いものが、
視界を滲ませこぼれ落ちた


「…も、ややお前ら…、へへ、嬉しいなあ…」


いつか離れ離れになるんやで、

神ちゃんが俺に言った。


だから幸せなんてちっぽけで
大切な人なんて作らんほうがええって。


人間いつかは大切な人ほど傷つける、

俯き流星が言い放った。


自分が大切に思えば思うほど、
その見返りを求めては傷つけんねんって。


人間の醜さと、深い闇を見てきた2人は
いつも他人に不信感を抱いた。




だから俺は言った。


それなら自ら歩み寄るのも大切なんちゃう?


離れ離れになっても傷つけても
それは一つの思い出と記憶に残るんやから



淳「仲直り出来たか?」
「あ、淳太くん」
智「しげの知り合い?」
流「ここの奴ちゃうみたいやな」

淳「お前らのこと、俺の家族にしたろぉ思て」


にひ、といたずらっぽく笑う。
2人とも、いや俺もキョトンとした。


どういう風の吹き回し…?





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