第2章 診療録管理規定
「昨日の実習はやばかったな。俺は外科医になるのが夢だから手術室の流れを体験してきたよ。」
悠人は淡々とそう答えた。
「俺さ、昨日の実習で自分を変えようと思たんだ。」
そこで俺はみんなに昨日思いついたことの話を切り出すことにした。
「いきなり何なのよ!?それで?」
さやが驚いて声を上げた。
「昨日、音楽療法の実習を受けて思ったんだ。音楽療法の音楽ってクラシックとか体操とかそんなのしかないのかなって。」
「いや、それしかないんじゃないの?」
結城が言葉を返す。
「俺は音楽療法という名で人々を魅了したいし、たくさんの人に知ってもらいたいんだ。そこで俺達でバンドを組まないか?」
「はぁ?」
って話してみたものの友達が驚くのも無理はないな。
「これから4年生になって就職活動するって時にバカじゃないの?」
さやは呆れてそう言った。
「いや、だからそれぞれ国家試験はちゃんと受けてバンドもやって行こうよ。greeeenみたいにさ。」
俺は必死に訴えた。
「確かgreeeenの人達ってみんな歯科衛生士だっけ?」
結城が考えてみんなに聞いた。
「顔を伏せて活動しろってこと?いい加減にしてよ。」
さやは苛立ち席を立とうとしたその時だ。悠人が突然こう言ったのだ。
「今度の土曜日に他学部交流会があるけど出てみない?面白そうだよ。」
「え?他学部?別にいいけど。」
これにはさやも賛成してくれて今度の土曜日にみんなで待ち合わせていくことにした。