第8章 小さな主【鶴丸国永】
主の服はあるものを何重にも巻きなんとかなった。
「後で万屋に行かないとな」
あそこは何でもあるからな。
「鶴さん、主の御飯出来たよ」
主の部屋で見つけた雑誌と呼ばれる書物の中に、主の姿と同じ幼子の書物があった。
「主、食べられるか?」
「あ~」
スプーンと言うものを使い光坊の作ったものを口に運ぶが
「こぼれているぞ」
頑張っているも上手く食べれず段々不機嫌になっていく主。
「やぁ~!!」
「あなや~」
不機嫌になった主がスプーンを投げ、三日月に当たった。
「俺が食べさせてやるから」
スプーンを向けるも、泣き出した主は食べようとしない。
「どうすればいい!?」
「私が代わりましょうか?」
俺に声を掛けたのは一期一振。
「頼む!俺を助けてくれ!」
沢山の弟を持つ一期一振。
彼以上に頼りになる奴はいない。
「主殿、はい」
「あ~」
驚く事に主は泣き止み、次々と一期一振の運ぶ物を食していく。
「終わりです。ご馳走様でした」
一期一振が手を合わせると真似をしていた。
「光坊、どういう事だ…主は俺に懐いてないのか?」
恋仲だぞ。
俺と主は!