第7章 主と安定くん【加州清光】
【清光】
戦闘服に着替え庭に行くと既に出陣部隊は揃っていた。
そこには見送る主の姿も。
「清光」
はい…と、俺に渡したのは御守り。
「気を付けてね」
「うん…」
掌にある御守りを眺めると、御守りの上に置かれる小さな手。
「あっ!安定!」
主が抱っこしていた安定が俺の御守りを奪った。
「これは俺が主から貰ったの!」
俺は安定から取り返すと直ぐに胸元に隠した。
「はっは~仲がよいの~よきかなよきかな」
「なんだか家族みたいですね」
「主と加州さんが夫婦で大和守さんが子ども!」
「鯰尾、前田!主、加州殿弟たちが無礼を…」
「大丈夫だよ。気にしてないから」
この姿…他人から見ればそんな風にも見えるんだ…
俺と主が夫婦…
安定が子どもなのは余計だったけど…
「清光?」
「何でもない…さ、行くよ!」
「行ってらっしゃい」
「行ってきます」