第7章 主と安定くん【加州清光】
自室に戻り、昨日考えた出陣部隊と出陣先を書いた紙を長谷部に渡す。
長谷部は本丸の中心に掛かる鈴を鳴らし皆を庭へと集めた。
「本日の出陣部隊を発表する」
三日月、一期、前田、鯰尾、蛍丸、清光。
「やった!俺、今日も出陣だ。しかも隊長だって」
喜ぶ清光。
しかし
「大和守さんはどうするんですか?」
「加州さん、お世話係ですよね?」
清光の背中におんぶ紐でおぶられている安定に目が行く。
「俺の仕事安定のおもりじゃないし…」
清光ばかりに任せっきりも良くない。
「安定は私が見てるよ」
「きゃぁっ!」
「うわぁ……安定喜んでる…」
清光の背中で手足を動かし喜んでる安定。
「兼さんも見てくれるから大丈夫だよ!」
「国広、俺は何も…」
「ねっ!」
清光から安定を受け取った堀川は、はい、兼さん!と、和泉守に抱かせる。
不器用ながら落とさないようにと、必死になる和泉守を見て皆が笑っていた。