第7章 主と安定くん【加州清光】
「主!主!大変だよっ!」
バタバタと音を立て廊下を走り、階段を上がって来たのは清光。
スパーン!と襖が開けられそう叫びながら部屋に入ってきた。
「おはよう。清光…どうしたの?」
「どうしたの?じゃないよ!見てよ!これっ!!」
「ん?」
目を擦りながら私は清光が差し出したモノを見る。
清光の差し出したモノはモノではなかった。
人……幼い子ども。
「安定!」
「安定?」
ジッと安定と清光が言い張る子どもを見つめる。
「安定だ!」
幼い姿をしているが、大きな目は普段見る安定と同じ。
安定と同じように髪も結ってあった。
「ねえ、主どういう事!?」
「私にもなんだか…」
一体何が起こったの?