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とある本丸のとある恋物語【刀剣乱舞】

第5章 驚きと幸せを【鶴丸国永】


【鶴丸】

最後の記憶はあの出陣。

検非偉使に斬られた瞬間に浮かんだのは君の姿。

笑った顔も

怒った顔も

泣いた顔も

照れてる顔も

全部大切で、全部愛しくて…

会えないと分かる瞬間にはもう俺はこの世界から消えてしまっていた。

そして

「ここは…」

目を開ければ目の前は桜色…桜が満開だった。

片手には温もり。

顔を横に向ければ愛しい君の姿。

「主…」

身体を横に向け主の頬に触れる。

目元には涙の痕。

「泣かせないって言ったのにな…」

「ん………」

指の腹で涙を拭くと起こしてしまい主が目を覚ます。

「おはよう。主…」

「つ…るま………っ」

身体を起こした主の大きく開かれた目にはまた、涙が流れる。

「鶴丸………夢…?」

「夢…じゃ……ないみたいだぜ」

こうしてまた、この本丸に…

主の所に戻った。

「俺もこれには驚いた」

「うっ……鶴丸!」

俺の胸に主が抱きつく。

鼻に触れる主の髪の香り。

「待たせたな……」

たくさん…待たせ過ぎた。

大切な人。

守りたい人。

愛しい人。

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