第4章 いつかは【一期一振】
部屋に着くなり畳の上に座り込む。
「はぁ…」
胸はドキドキしっぱなし。
身体はまだ熱い。
一期が本丸に来て私は他の刀剣男子たちとは別の感情を持ってしまった。
それが恋だと分かるのに時間は掛からなかった。
一期は沢山の弟たちのお世話に慣れていて、私も彼らと変わらないのかも知れない。
「主、一期一振です」
「一期?」
「お話よろしいですか?」
恐る恐る障子を開けるとそこには正座して待つ一期がいた。
「先ほどのご無礼大変失礼いたしました」
「一期は悪くないから。私が滑ったから…」
「弟たちにもみっともない姿を…」
「頭を上げて…ね?」
「主…」
「私ね、ドキドキしたの」
「どきどき…ですか?」
「一期が近くにいて……でも、嫌じゃなかった」