俺は・僕は妹に恋をした×セーチクダイ・スロラーニュ
第1章 地黙り
その時だった。
「いたぞ!ピノファミリーが金庫の中身をっ…」
バァン…
クエルチアファミリーの手下のような奴から虚しい音が放たれた。
いや、カラ松の手の中に有るものから。
「、金庫解けるか?」
血を噴きながら倒れる雑魚には目すら向けないカラ松は、私の元へ駆け寄った。
「うん…」
仕事になると冷酷になるのは知っている。
それが、少し怖かった。
一松みたいに、死体に感情を見せないカラ松が。
「待ってて、カラ松。今開けるから。」
クエルチアファミリーしか知らないこの金庫の穴を、私は持ち前の耳を使って、(金庫の音を聞き分けて暗号を探り)容赦なく開けた。
カチャリと聞き慣れた音がして姿を見せたのは、
一見価値のなさそうな本だった。