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Life

第2章 あなたは審神者です



「歴史修正主義者を全滅させれば晴れて君はお役御免だ。元の生活に戻れて尚且、政府から謝礼なんかも出るんじゃない??」

ま、無理だろうけど。と六弥(もうさん付けするのも嫌になった)は付け足して私を眺めていた。

私と六弥の間のに挟まれたこんのすけくんは、ただオロオロと私たちの顔を見ていた。

って言うか、『歴史修正主義者』って……

歴史の修正なんかされたら、うちの博物館の展示丸っと変えないといけないじゃない。

「……そいつらをぶっ潰せば私は解放されるんですよね。
ならさっさとそいつら潰しに行きますよ!!」

どう転んでも私への被害は逃れることが出来ない。

そう考えた私は自分の仕事を増やされると言う怒りに任せ、そう言い切った。

「よし、それじゃここにサインを……」


六弥は私がサインした書類を確認すると、ニヤリと笑い扇子で私を指すと何かを唱えた。

「〜〜〜〜」

「何して……??」

六弥が何かを唱え終えると、私の座る畳と隣の畳が光始めそのまま吸い込まれた。

「ええええええええええええええええええええええ!!!!?????」


「さっきの言葉を契約の証明にしたからね〜。いってらっしゃ〜い」

「はぁぁぁぁ!?ちょ!なんなのよこれぇぇぇぇえええ!!!!???」

落ち続ける自分の姿勢を何とか保ちながら、頭上から聞こえる六弥の声に溢れる絶叫で答えた。

「ついでに言っとくけど、今から君が行く場所はブラック企業の中にある正真正銘のブラック本丸だから〜。向こうに着くまでもうちょっと落ちなきゃいけないから到着まで、これテキストだから読んでおいて〜」

頭上からの呑気な声と同時に目の前に落とされたのは和紙を結んだ紙の束だった。

「あ、あんた絶対に戻ったら1発ぶん殴ってやるから覚悟してなさいよぉぉぉぉぉ!!!!!」



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神奈の叫び声の轟く中、無理やりこじ開けたゲートを閉じた六弥は額に汗を浮かべ肩で息をしていた。

「あぁ、無理をなさるから!!それにあんなむちゃくちゃな派遣、、元町殿が可愛そうです!」

「自分はもう霊力がヤバイからって、誰か頼ってちゃかっこ悪いだろ? 俺は死ぬまでこの本丸の審神者だよ。…例え、刀剣男士が一人もいなくてもね。
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