第39章 復職
必死に何か云おうとする2人をしかめっ面で見下ろす中也。
「なに分かンねえって面してンだよ。彼奴は俺と同等ーーー手前等がやったことは立派な反逆罪だ、そうだろ?」
ボキンッ…
何処かの骨が見えない力に耐えきれずに音を立てる。
それでも見えない力は収まるところを見せない。
「申"…じ訳"あ"……ま"せ"……」
必死に呻く2人を通り過ぎて周りに居る黒服の男たちに近寄っていく中也。
「だから訊いてやったんじゃねえか。『俺は何も見てねェし知らねェ。それでいいな?』って。それを拒否したのは手前等だろ。知っちまったら処分しなきゃなンねーのくらい判るよなァ?」
殺気を放ちながら男たちとの距離を詰める。
手に持っていた拷問器具で自殺を図る者も現れる程だ。
「まァ彼奴にヤられるよりは楽に殺してやるからよ」
その言葉通り。
その場に生きている者が2人になるまで、そう時間は掛からなかった。