第22章 2つ兄妹、違いは?
「俺達はプロだからな。キッチリと仕事を粉す。評判が良くて当たり前だぜ」
「ふむ。で?依頼主は私達に一体何の怨みがあるんだい?」
「はっ!心当たりがないと!?随分な女だなあ、オイ。俺達の噂をきいてるなら男絡みに決まってんだろうが」
「へぇ。男ねぇ」
紬は欠伸しながら相槌を打つ。
「真逆、無いとでも云うのかよ」
「まあ私だけの話なら怨まれる様なことしかしてきてない人生だからね。復讐したい人間など軍隊が出来る程居るはずさ」
「チッ」
ヘラッと笑って答えたのが気に入らなかったのか。
内容に現実味が無さすぎたせいか。
男が紬をいきなり掴み、床に押し倒す。
よろけて「おっと」と声は上げるものの抵抗は一切無い。
それが合図だったのか。
掴みかかった男が馬乗りになると一人の男が両手を、もう二人が足を片方ずつ拘束する。
「紬さん!」
ナオミが此方に向かおうとするも
「!」
笑顔のまま一瞬だけナオミの方を向く紬。
来ちゃ駄目だよ
そんな風に云われた気がしてその場に留まった。
「その余裕が一体何時まで続くか見物だな、オイ」
「おや?そんなに期待されたら応えないわけにはいかないね?」
「言ってろこの女が!」
ビッ!
紬のブラウスを力任せに引き千切る。
「!」
ナオミが今にも泣き叫びそうな顔を浮かべるも、下着を晒されている紬の方は全く動じない。
「おい。未だビデオの準備が出来てねぇよ」
「あ?少しくらい楽しんだって良いだろ?別に」
馬乗りになっている男が壁の方…ナオミやもう一人の女の方をチラリと見て言う。
「手前も早く気持ちよくなりてぇだろ?」
「まあ拘束されっぱなしは疲れるから解放はしてもらいたいねえ」
のんびりとした口調で話す。
「ところで私が君達に輪姦されている映像は何処に送るつもりなんだい?」
「決まってるだろ?お前の愛しい人の元にだよ。名前は……何だったか?」
「おや。それは教えてくれるんだね」
「その方が興奮するだろ?」
「成る程。悪質極まりない」
「なんか平凡な名前…あ『治』じゃなかったか?」
「ああ、そうそう。『治』だ」
愉しそうに笑いながら辛うじて留まっていたブラウスの鈕も引き千切り、完全にブラだけの状態にする。