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【テニスの王子様】千石清純【裏夢】R18

第1章 クラスメイトの千石くん


紙に黒板の内容を写し終わると、委員会までの時間が余ってしまった。

「時間、余っちゃったね」

「うん、ちゃんは部活は?」

「今日は部活ないの、千石くんは部活大丈夫?」

「うん、俺も今日は部活ないんだ」

「そっか、お互い、オフだね」

「うん、ラッキー♪ちゃん、帰り道デートしない?」

「ふぇ!?」

咄嗟で変な声が出る。

「あはは、どうかな」

「デートって…千石くん、帰り道一緒だから、一緒に帰るなら途中まで一緒じゃん」

「そうだけど、どっか寄ってかない?、っていう、お誘いのつもりなんだけど」

「え…?えーと、うん、いいよ」

千石くんがガッツポーズを作って、もう一度ラッキー♪と言った。

「姫、これ、職員室持ってってもらって良いかな?」

「あ、うん、いいよ」

後ろからクラスメイトに話しかけられ、出席簿を受け取った。

「職員室に何か用あるの?」

クラスメイトが去ったあと、千石くんが不思議そうな顔をする。

「ううん、別にないよ」

「なんで引き受けたの?」

「さあ?何か職員室に行ってそうなイメージだったのかも」

冗談めかして答えたけど、千石くんは不満そうな顔をした。

「おーい、○○さん、これ、日直だろー?さん、今から俺と委員会行くから、自分で持ってってもらって良いかなぁ?」

クラスメイトは驚いて千石くんを見たけど、「あ、そうだったんだ、ごめんね、おっけー」と笑顔を見せた。

掃除も終わって教室から人が減っていく。

「ちゃんって、本当に断れないんだねぇ」

「うーん、そういうつもりもないんだけど、私がやっちゃえば早く済むし良いやって思うことはあるかも…いたっ」」

デコピンが飛んできた。

驚いておでこを抑えながら千石くんを見ると、千石くんがあはは、と笑った。

「ちゃんは、もっと肩の力を抜かないと、窒息しちゃうよ」

「…う」

私は簡単に壁を飛び越えちゃう千石くんが心底羨ましいよ。

みんなでわいわいとか、ちょっと憧れる。
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