第5章 しちゃう
「ふぁ…」
彼のがナカで、射精している。ゴム越しに伝わる感覚。
「くっ」
「あっ」
私のナカは何度か小さく痙攣するように動いた。
「はぁっ、はぁ、はぁ、はぁ」
大きく酸素を取り入れる。
「んっ」
ゆっくりキスをしながら、きぃちゃんが私のナカから出ていく。
変な、感じ。
近くに合ったティッシュボックスからティッシュを何枚か抜き取り、きぃちゃんはゴムを抜く。
「うわ。超出てる」
好奇心に覗き込むと、コンドームの中に白濁した液体が重たげに溜まっていた。
「これは…多いの…?」
「ちょっと、あんまりまじまじ見ないで!」
顔を赤くするきぃちゃん。
身体が重くて上半身だけを起こすと、きぃちゃんが机の紅茶をとってくれた。
力が入らず受け取れずに黙っていると、すっかりさめた紅茶を自分で飲んだ。
私も、何か飲みたいな、
そう思って口をひらくとキスが降ってきた。ついでに、紅茶も。
「んっくっ」
冷えた紅茶は喉を潤していった。
「ふぁ、びっくりした」
「起きるの、だるそうだったから」
優しく微笑むきぃちゃん。すてき。
「ひゃあんっ」
突然足の間をティッシュで拭われ声をあげてしまった。
「痛くない?」
心配そうな顔をされたけど、痛みはもうない。
「うん、大丈夫」
「血も少ししか出てないみたい、良かった」
安心したような顔に私もホッとする。
最初は痛すぎて、ギリギリやっぱ無理!と言いそうだったけど、言わなくて良かった。
服を纏うのもなんとなくだるくて掛け布団を引っ張ると、きぃちゃんが横になり、ハイ、と腕を広げた。
人生初めての腕枕。
しっかりした二の腕に頭を乗せると、目の前にある顔にドキドキした。
ちゅ、と軽くキスをされる。今日、何回めのキスだろう?
「やばい、俺、ちゃんの事、めっちゃ好き」
「困ったような顔、してるよ」
「好きすぎて困ってんの!」
そう言うとガバっと腕をまわして抱き締められた。
布団を引っ張りあげ2人で抱き合う。
人の肌の熱が心地良い。知らない場所にたどり着いたような、妙な気持ち。
身体の気怠さに睡魔が近寄る。
髪を撫でられ、安心感に目を瞑るとそのまま意識は溶けていった。