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ただ、自由に【刀剣乱舞】

第5章 本丸


四季「ん・・・五虎退?」

五虎退「あ、あの・・・主様。
いち兄を、いち兄を助けてくださいっ!」




それまで我慢してたのか、五虎退は今にも泣きだしそうな表情を浮かべた。
隣の鳴狐も辛そうな表情だ。

いちにい?
兄・・・って言うくらいだから、2人の様子から察するにお兄さんなんだろうか。




鳴狐「・・・・・・主のおかげで、いち兄は人の身体に戻ったけど・・・まだ・・・傷を負ってる・・・・・・」

キツネ「主さま、お願いします!
我らの兄、いち兄どのの傷も癒してくださいませ!」

四季「なるほど、お兄さんか・・・。
それは心配だよね・・・それじゃ、案内してくれる?」

五虎退「!・・・はいっ!」




なるべく向こうから接触しようとしてこない限りは審神者の私は近づかないようにしよう、と思ってたんだけど・・・こんなに想ってる人を助けてって頼まれたら断る理由も無いよね。


そうと決まれば、と言う事で。

私は千代と小狐丸に「ちょっと行って来るねー」と言ってそのいち兄の所へ鳴狐と五虎退に案内してもらった。




四季「まあ、応急手入れしただけだからね・・・。そのいち兄さんって、2人のお兄さんなの?」

五虎退「僕と鳴狐さんだけじゃなくて、粟田口みんなのお兄ちゃんなんです。

僕達、みんな藤四郎吉光さんって言う刀匠に打ってもらったんです。まだこの本丸に来てない兄弟も居ますけど・・・たくさんの兄弟が居るんです。
いち兄は、その中で一番のお兄ちゃんなんです!」

鳴狐「・・・・・・強くて、格好よくて・・・優しいんだ」

四季「ふーん・・・愛されてるんだね。
だったら尚更、いち兄さんを治してあげないとね」

キツネ「有難うございます主さま!
・・・ですが、お身体の方は大丈夫なのですか?
先程の小狐丸どのとの会話で、主さまは霊力で我々の手入れをなされて寝落ちてしまったと仰られていたようですが・・・」

四季「だーいじょーぶ。
完全にってまではいかないけど数刻寝たら霊力も戻ったから。
それに、力になってあげたいって言ったでしょ?」




だからそんなに心配そうな顔しないの。と私は鳴狐の頭を撫でた。鳴狐は「・・・っ・・・うん」と頷いてくれた。
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