第5章 本丸
四季「・・・・・・・・・依代は刀剣。宿りしは付喪神。
刀剣に目覚めし付喪の神を・・・在るべき姿へ」
・・・いつもなら、言霊を唱え終わったら一呼吸空けて発光するはずなのに。今回はさすがにすぐに始まらないらしい。
まあ、今回ばかりは相手が複数だからなー。
何振り居るのか、刀剣の種類とかもバラバラだろうし。
いけると思ったんだけ・・・・・・・・・おっ?
・・・ぽっ
ぽわ、ぽわゎ・・・
鶴丸「・・・!?
うお・・・っ、なんだこれ・・・!」
すぐ側で鶴丸が素でびっくりしてる声がする。
私が依代に触れてる両手が光ってる・・・て事は、成功してるみたいだ。
でもその光り方が半端ない。
いつも手入れしてる千代とか、今朝やった小狐丸とかは対一手入れだったけど今回は複数だもんなー。
四季「・・・!・・・っ・・・・・・。
(うあ・・・。キツい・・・な、これは)」
両手が思った以上に光ってるのに一応安心してれば、それに続くようにして今度は脳内に警鐘みたいな聲が響き始めた。
私はすかさずその聲ひとつひとつを受け止めようと、目を閉じた。
痛イ。
ヤダ。
嫌ダ。
助ケテ。
壊レタクナイ。
痛イ。
痛イ。
痛イ。
何故、壊スノデスカ。
痛イ。
痛イ。
怖イ。
ナンデ。
ヤメテ。
痛イ。
ドウシテ。
壊サナイデ。
マダ、生キテイタイ。
折ラナイデ。
・・・コレ以上、苦シムクライナラ。
・・・イッソノ事・・・・・・自分デ。
ガリガリザリザリ。
ギシギシズキズキ。