第5章 本丸
まあ、言うよりやった方が早いか。
と言う事で、私は鶴丸の依代を貸してもらう為に彼の部屋へと向かっていた。
千代と岩融、小狐丸には遠征に行ってもらった。
もう手入れしてあるから傷の方は大丈夫だし、この本丸の周囲の情報も欲しいし。
・・・ちなみに小狐丸に関しては「ぬしさまに危害を加えるやもしれぬ刀剣達が居る場所へ、ぬしさまお一人を残して行くなど・・・出来ませぬ!」とか言ってめっちゃ渋られた。
それでも朝にしたみたいに頭をぽんぽんしてあげたら了承してくれた。・・・今朝会ったばっかなのに小狐丸の懐き度が急上昇してるのは気のせいじゃないはず。
鶴丸「・・・にしても、警戒心ってもんは無いのかねえ・・・」
四季「ん?」
鶴丸「あんたの事だよ。
親しんでた近侍や心を開いてくれてた刀剣男士達を全員外出させるなんて・・・もしかしてわざとか?」
四季「わざとって・・・何が?」
鶴丸「心を開いてくれてる奴らをわざと外出させて、あいつらの見てない所で審神者の力を使って目合い(まぐわい)でもしようとしてるんじゃないのか。って事だよ」
まぐわい??
聞き慣れない言葉に「?」と首をかしげた。
なんだ、まぐわいって。
審神者の使える力で何かしらする事なんだろうか。
言葉の意味を理解していない様子の私に、鶴丸は「・・・ま、今に解るか」と呟いた。
・・・???