第5章 本丸
・・・?
あれ、そう言えば・・・と私は鶴丸の容姿に違和感を覚えた。容姿って言うか・・・恰好?
四季「・・・もひとつ質問いい?」
鶴丸「ん?」
四季「なんか、服装とかがこう・・・昨日とは明らかになんか違う・・・よね?」
鶴丸「違う?
いや、特に服装は変えてないはずだが・・・」
四季「・・・あ。
あれだ、依代の刀を腰に帯刀してないんだ」
鶴丸「ああ、そう言う事か。
さっきも言った通り、あんたがどんな人間なのかを見に来たのが目的だしな。
依代の方は俺の部屋に置いてきた」
岩融「ほお・・・!
鶴丸にしては珍しいな。なんだかんだと言いながらもこれまで依代を外す事など無かったと言うのに」
鶴丸「驚いただろ?
俺だってそう言うのは弁(わきま)えてんだよ」
四季「ふーん・・・まあ、経緯はどうであれ少しでも心を開いてくれたなら嬉しいな」
見た感じ私に対しての敵対心とかの感じは感じられない。
この様子だとすぐに私に殺意を向けてくる事はないと思う。・・・多分。
鶴丸「・・・嬉しい、ねえ。
それじゃお嬢さん、早速ひとつお願いがあるんだが・・・」
四季「手入れ?」
私があっさり言い当てれば、鶴丸はキョトンとした。
・・・てか昨日も思ったけどお嬢さんて・・・。