第5章 本丸
ぽん
なでなで
小狐丸「・・・!」
四季「わー・・・やっぱ触り心地いいな」
私の身長より高い、小狐丸の頭を撫でる。
背伸びしなくても届く高さだったから、手を伸ばしてそのまま撫でた。
・・・な、なんだこの撫で心地の良さは・・・!
今まで懐(なつ)いてくれたどの野生動物よりもダントツだぞ・・・恐るべし小狐丸・・・。
私が小狐丸の毛並みの良さに小さく感動している一方で、当の本人は予想外の展開だったのか固まってしまっていた。
小狐丸「・・・ぬ、し・・・さま・・・?」
四季「んー?」
小狐丸「あの・・・これは、一体・・・」
四季「あ、深い意味は無いよ。
単に私が撫でたかったのと、改めてこれからよろしくーって言うのが理由かな。
・・・もしかして嫌だった?」
小狐丸「いえ、嫌では御座いません。
ただ、その・・・・・・」
四季「?」
小狐丸「・・・今まで、誰かにぬしさまの様に構ってもらえた事が無かったので。
好き嫌いで言えば寧(むし)ろ、有り難き幸せ・・・」
四季「そっか、それじゃちょくちょく撫でさせてもらってもいいかな」
小狐丸「ぬしさまが言うのであればこの小狐丸、いつでも撫でられますとも」
四季「おー、それは私も嬉しいな。
・・・さて、私はちょっとやる事あるからまた後でねー」
小狐丸「はっ。
それでは失礼致します」
撫でてあげたからなのか、小狐丸は表情には出さないものの若干嬉しそうにしながら今度こそ部屋を出て行った。