第5章 本丸
四季「うーん、そだね。
解った、それじゃあこれからよろしくね。小狐丸」
小狐丸「!
・・・有難う御座います、ぬしさま」
私が小狐丸の名前を呼ぶと、嬉しそうにお礼を言われた。それにしても呼び方はぬしさまなんだね。
さてさて、それじゃあ早速撫でさせてもらおっかな。と、思ってたんだけど・・・。
四季「小狐丸、質問いいかな?」
小狐丸「はっ。なんなりと」
四季「よくその傷だらけの身体で平然としてられるね。痛いでしょ?」
小狐丸「・・・・・・いえ、大丈夫です」
四季「うっそだー。
じゃあ上脱いでみ?」
小狐丸「えっ」
四季「それが嫌なら、私に手入れさせてくんない?」
小狐丸「手入れ、で御座いますか?
しかしこの本丸には資源が・・・」
四季「大丈夫だいじょーぶ。
すぐ終わるから、ジッとしててねー」
どの面下げて大丈夫、だ。
さっき千代の姿から変化の術とやらを解いて、本来の姿になってから小狐丸の頭上には生存値マーカーが浮かんでる。
色は橙色。つまり、中傷。
顔に傷がついてないって事は、身体のあちこちにあるんだろうなー。
手入れするにしても資源が無いのを気にしている小狐丸に、私は言うよりやった方が手っ取り早いと思って実際に手入れをする事にした。