第5章 本丸
赤目の青年「・・・そのようにあからさまに凝視される容姿に見えますか?」
あまりにも凝視していたせいか、目の前に居る赤目の青年は自分の容姿におかしな所は無いと言わんばかりの声で聞いてきた。
四季「、あー・・・ごめん。もしかして気に障っちゃった?
私としてもちょっと、いやかなり想定外な一部に目がいっちゃってさ」
赤目の青年「・・・はて、私の身体は他の刀剣男士と同じく人の身体のはず・・・。どこか違いが?」
四季「違い・・・って言えば違いかも。
あのさ、その・・・髪の毛がさ。動物の・・・犬とか狐?の耳が生えてるようにしか見えなくて」
サラサラと手入れの行き届いた髪の毛。
そんな彼の真っ白な髪の毛の頭のてっぺんの左右にはぴょこんと狙ったように外側に跳ねている髪の毛が。・・・いわゆる、ケモミミっぽく見える。
どうしても気になってしまう、ケモミミ。
そんな私に、彼は不思議そうにキョトンとした表情を浮かべた。
赤目の青年「・・・・・・ああ、もしやこことここの髪ですか」
四季「そう、そこ。
なんかフサフサしてて触り心地よさそうだなーって、気になっちゃって」
赤目の青年「触り心地がよさそう、ですか・・・」
四季「うん。
私、犬派でさ。でも狐も同じくらい好きなんだよねー」
コンプレックスに思ってて気にしてるかな、と思いながらも私は彼にそう伝えた。