第4章 結界
─ギンッ
千代金丸「、っうお・・・!?」
四季「・・・?」
ふっ・・・
三日月「・・・・・・」
花びらが舞う様子を見上げてると、不意に刃物同士が鈍くぶつかり合うような音と千代の声が聞こえた。
すると一瞬だけ、また風が止まったような気がして。
何だろうと不思議に思ってると視界の端で千代が刀を落としてるのが見えた。
そして、ふと視界に影が落ちる。
それは三日月が無言で刀を振り翳して(かざして)いるのが原因だったみたいで。
デジャヴだなあ、とぼんやりその光景を眺めた。
不思議と、怖いって感情はなくて。
まあやる事はやれたんだしね。
て言うか私、死ぬかもしれないのにのんきだなあ。
・・・現代で私が死ぬはずだった時の感覚と、似てるからかな。
─ガギンッッ
四季「・・・・・・、?」
わー、斬られる。
そうのんびり思ってたけど、聞こえたのは斬られる音じゃなくて別の音だった。
なんか・・・刀と鞘か何かがぶつかったっぽい音?
三日月が振り翳した刀は、どうやら私の首筋に触れる手前3センチくらいの所で止まっている。
目の前に居る三日月は文句ありげな表情を浮かべて私の頭上に視線を送っている。
・・・頭上??
何かあるのかな、と思って背後を見上げてみた。