第4章 結界
相手との距離は・・・多分攻撃範囲内なんだろうな。
御神木がすぐそこなのに・・・っ。
四季「窮鼠猫を噛む、って聞いた事ないの?」
黒髪の青年「ほう・・・。
このいたいけなじじいに噛みつくのか。それは怖いな」
四季「(じ、じじい・・・??)
えーと・・・のんびり喋るのも嫌いじゃないけど、私急いでるん・・・、ッっ・・・!」
─キィーン・・・
四季「・・・・・・!」
黒髪の青年「はっはっは、まあそう急くな。
俺は今、丁度腹の虫の居所が頗る(すこぶる)悪くてな・・・。・・・一手、死合って貰おうか」
・・・・・・うん、マジでなんなのこの人。
どっかの天パとは段違いな動きなんだけど。
居合切り・・・って言うの?
多分違うと思うけど・・・とにかく、速い。いやむしろ疾い(はやい)。
そして口に出してる言葉と余裕の爽やかスマイルが一致してないんだけど。え、なにこわい。
て言うか死合いって、あれだよね。
生死を賭けた戦闘の事を言ってるん・・・だよね?
私がその言葉の意味を理解した瞬間。
今の今まで細められていた相手の双眸がすぅ・・・と開いた。
・・・わ。
綺麗な白銀色・・・。