第4章 結界
・・・ヒュッ
ッカン!
まさかのまさか。
迷いも無しに相手は腰に帯刀していた刀剣の柄に手を添えるとそのままスラリと抜刀した。
そして綺麗な流線型を描くようにひとつも無駄な動きを取る事なく、私の居る屋根目掛けて一撃を食らわしてきた。
私は慌てて屋根を蹴って地面に着地した。
・・・これ髪の毛何本か持っていかれたんじゃね?
四季「、あ・・・っぶなぁ・・・っと。
いきなり斬ろうとするかな、普通。しかも見ず知らずの相手に」
黒髪の青年「・・・・・・・・・ああ、すまない。
てっきり摸々具和が茶菓子を盗み食いにでも来たのかと思ってな」
四季「も、ももんが・・・?
いや、仮に野生動物のモモンガだったとして・・・可愛い小動物に先手必勝で斬りかかるのはいかがなものかと思うけど」
黒髪の青年「か弱き小動物の恐怖に脅える様を見るのもまた一興、だ」
涼しい顔してさらりととんでもない事を口にしてるんだけどこの人。
せっかくのイケメンなのにえげつない・・・。
モモンガみたいとか言われたの人生初だよ・・・。
多分あれだ。
この人・・・ああ言えばこう言うタイプ。攻撃も強いけど口撃も強い・・・!