第4章 結界
さて、四季が言っていた気合いを入れるって言うのはどう言う意味で取ればいいんさァ・・・?
誰かと会ったら対峙して対応しろ、の意味なのか。
それとも。
誰かと会っても御神木を優先しろ、の意味なのか。
・・・もし前者の意味だとしたら、非常にきつい。
千代金丸「あー・・・ひとまず、そんなピリピリした殺気は向けないで欲しいさァ」
白髪の青年「・・・・・・そうしたいのも山々だが、何しろあんたから俺の大嫌いな霊力が漂ってるんでな・・・」
千代金丸「大嫌いときたか・・・。
その大嫌いな霊力ってのは・・・自分の霊力の事を言ってるば?」
白髪の青年「さあな。
どっちにしろ・・・その胸糞悪い霊力をチラつかせに来ただけなら、さっさと帰れ」
千代金丸「じゃなきゃ容赦しない、って勢いなんさァな・・・。
・・・帰れって言われても、自分はここの御神木に用が・・・」
─ッギィン!!!
用がある。と言い切る前に、斬りかかられた。
咄嗟に自分も背中に装備していた刀剣を抜いて、相手の攻撃が右腕に当たる寸で(すんで)の所でどうにか防いだ。
コイツ・・・速・・・!
白髪の青年「御神木、だと・・・?
やっぱあんた奴らの手先か・・・ッ!」
千代金丸「ち、ちょい落ち着けや!
自分は殺り合うつもりはこれっぽっちも無いさァ!」
白髪の青年「うるせぇ・・・!!」
何を言っても無駄。
これは聞く耳持たないってやつさァな。
・・・四季、頼むから早いところ結界張り直してくれ・・・!