第3章 開門
哪吒「槍か雪でも降ってくるんじゃないかみたいな顔するの、やめてくれる?
せっかくのボクからの餞別だって言うのに」
四季「せ、せんべつ・・・」
哪吒「現代風に言い換えればプレゼントってやつさ。
せいぜい壊さないようにしてよね」
プレゼント・・・だと・・・?
あの、哪吒が・・・?
哪吒は私に水色勾玉のネックレスを手渡すと、頭を一撫でした。
・・・声も恰好よくて顔もイケメンなのに性格がアレな哪吒。俗に言う黙ってればイケメン。
普通にしてれば爽やか好少年に見えなくもないのに戦闘中は「あはははっ、楽しいね・・・!」とか言うほど。
四季「あー、うん。
ありがとう・・・。でもこれってさ、もしかして」
哪吒「あ。来たみたいだよ」
サラッと話逸らしたぞコイツ。
・・・うん、この中途半端に感じ取りにくい霊力は・・・。
・・・・・・ま、お守り代わりに持っとけって意味で渡してきたんだろうしな。
とりあえず礼も言った事だし、受け取っておこう。
千代金丸「よっ。
流石に今日はちゃんと起きたんさァな。姫」
四季「あ、千代。おはよ」
幼い頃から聞き慣れている声。
振り向けば、やっぱりそこにいつもの千代が居た。