第3章 開門
銀髪の青年「座標の登録は問題無く成った。調査結果から見ても、互いの霊力は干渉し過ぎると言う数値も見られなかった。だから着いた矢先に意識を失うなどといった事態にはならないだろう。
・・・ひとつだけ、問題を取り除けばの話だがな」
四季「あ。望兄」
話しながら廊下を歩いてた事もあってか、もう門の前にたどり着いたようだ。
門のすぐ横で佇んでいた人物がスラスラと言葉を述べる。
太公望(たいこうぼう)。私にとって、まあお兄ちゃんみたいな人・・・って感じかな。
銀色の短髪。頭の後ろにはシンプルな髪飾り。横髪には黄色い髪留め。
無駄に日焼けしていない肌。茶色い瞳。
全体的に白と黒の着物を着て、青緑っぽい着け布を胸に着けている。
いつもの余裕そうな表情。
望兄は霊界や私が前住んでた現代の事について何でも知ってる。
そう、何でも。
どんな情報網なのか知らないけど、全知全能を自称するだけあってその知識量は半端無い。
この前だって、こんのすけが夏バテしちゃった時に困ってた私に対処法を解りやすく教えてくれた。
・・・まあ、座学とかはめちゃんこ厳しかったり時々いじわるな質問とかしてくるけど。
勉学以外だったら優しい、それが望兄。