第3章 開門
着替えるから出てけ、と言えば哪吒は「はーい」と答えて部屋から廊下へ出て行った。
きっと哪吒の事だ、次にどうやって勝負をふっかけようか考えているんだろう。
はー、困ったもんだ。
寝てる時くらいはゆっくりのんびりさせて欲しい。
四季「・・・ふゎ・・・ぁふ・・・っ」
おっとっと、あくびが出た。
生理的に出た涙を指で拭いながら、のそのそと寝間着から平時服へと着替える。
まずは何より下着から。
パンドルショーツと、ロングブラ。
最初の頃はどっちも履くのに少し抵抗あったな・・・。
その上に白い薄着のワイシャツ。
さらにその上に、今度は黒の無地の浴衣を息苦しくない程度に着る。
で、仕上げに裾やら襟元やらに白い模様があって他は全部灰色の着物をばさりと着込む。これは少しずらす。何から何まできちっとすると圧迫感が物凄いんだ。
これでよし。
後はこれに白いぽんぽんがふたつ付いてる羽織りを羽織れば完成。
・・・うん、ここに来てからと言うものすっかりこう言う服装に慣れた。
適応力って凄い。
四季「・・・早いなあ。
もう、5年も経つんだ・・・」
5年。
そう。
霊界に来て、霊界で暮らして5年が経つ。